さる11月18、19日の両日、京都造形芸術大学で、同大学映像・舞台芸術学科主催による川村毅映像作品特集が催されました。 川村の新作「赤いくつ」の完成を記念して企画された上映会で、同作品に加え昔の映像作品も上映、トークセッションもありの充実した二日間でした。
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「なぜ物語を中断するように、関係無いシーンをインサートするんですか?」と学生の質問。
川村監督より、まずは物語を紡ぎたかったのではなく、記憶の風景を追いたかったこと、探偵役=作家の視線として、その時出会った出来事を織り込もうとしたこと、を説明。
「ブレヒト的異化効果」などと大げさな言い方をしなくとも、なんというか川村作品の独特なところなんですよね。以前は芝居でも多く見受けられました。
「赤いくつ」は、来年二月上演予定の「フクロウの賭け」と同様、記憶を巡るテーマをもっています。
記憶の中の風景が今そのままの風景であるわけはなく、まったく関係なく見える今現在の風景が映像として切り取られた瞬間、記憶の風景の一部になっていくということ、なんですよね。
<ドラマは中断されるためにある>と、同時上映「悪霊」('92年)の台詞にもありましたが、この独特な感性を全開させるためにも、映像という分野でもっと作品を創りたい気がしました。
同時上映した、15年ほど前の劇団公演稽古場のドキュメンタリー、当時の劇団員総出演のテレビドラマ、いやはや、しみじみいたしましたよ。いまやかなり貴重な映像では??
トークの模様
今年卒業、編集協力の村川さんと
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せっかくなのでダッシュで京都・紅葉見物。
ところが今年は暖かいせいで色づきが悪いんだとか…
こちら南禅寺、「絶景かな」の門です。
「おおっ?!」と叫ぶ川村さん。
みなさま、91年川村毅が織田信長に扮したコマーシャルを覚えてますか?(っていうか、知ってます?)
あの撮影場所はここ、たかーいイントレを組んだ上での撮影だった、とやっと判明!
早朝、短時間の撮影で連れていかれて、頻尿族としてはヨロイ着たままおトイレいくのが大変で、どのお寺だったかさっぱり覚えてなかった…のでした。すっきり。
こちらは常寂光寺
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