身近な人々にはずっとご心配をかけてきたワタクシの顎関節症。調べるにつけ話を聞くにつけ、治らないだの手術だのとオソロシくなり放置しておりましたが、また忙しくなる前になんとかせねばと、ようやく意を決して病院へ行って参りました。
大緊張しながら指示された送迎バス乗り場へ行くと、猫バスならぬ白いバン、ボディに病院の名前。恐る恐る乗り込もうとすると、中はおじいさんおばあさんでぎゅうぎゅう。補助席を出してくれていざ出発。暑いだの寒いだの、痛いだの痒いだの、独り言みたいなBGMを聞きながら、バスは一路、森の中へ。
現われたるはどこか懐かしき古色蒼然たる総合病院。
総合受付、口腔外科受付と「どうして痛くなったんですか?いつからそうなんですか?」と覚えていないことばかり質問されてワカリマセン。いざ診察。外から中からつつかれたり口に分度器突っ込まれたり、もっと大きく口を開けてって開かないから来たんです〜涙目、どこが痛いですかって、もう全部痛くなったっ。
ではこれを持って床の白い線に沿って行ってくださいとファイルを渡され、律儀に線の上を辿って暗い廊下をゆくと、うわー絶対霊がたくさんいらっしゃりそう。
顎くらいですみません、と恐縮してしまうカンジのエライことになってる人々と順番待ちしてレントゲン。ここでも「思いっきり開けて」って痛い〜
暫し待たされ… マンガのように口開けてる頭蓋骨のレントゲンを見ると、痛い方の顎関節が半分くらいしか開いてない。結果は手術ということもなく、しかしすぐ治るという手立てもなく。普通の人は口を閉じていても上下の歯の噛み合わせが2mmほど開いているものらしい(「へぇー」by母。骨格遺伝の証明)が、それが深いので関節症になり易かったそうだ。マウスピースやら、訓練やら、筋肉なんとか薬やら。でも診断されたら安心してなんだか痛みが精神的には及ばなくなった気がする。もう夕陽の森を歩いて農家を覗いて、一仕事終えた気分で長い一日終了。
…などと熱弁ふるっていたら、ふんふんと聞き流していた川村が突然「トトロ見た?」と、聞くので「いないわよっ」と大笑いしてしまった。きょとんとしているそれは単に映画を見たかを聞いたらしい。
そう、そこはトトロの森の病院なのでした。
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