第五回 |
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■■ スペシャルインタビュー ■■ 毬谷友子さんの巻 |
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毬谷友子 宝塚歌劇団出身。在団中は歌唱力の高さに定評があり、歌劇団設立70周年記念式典において「すみれの花咲く頃」をソロで歌う。退団後、舞台を中心に活躍中。劇作家の父、故矢代静一氏の作品、一人芝居「弥々」をライフワークとして上演し続けている。主な舞台出演作に「マクベス」(ロベール・ルパージュ演出)「トゥ−ランドッド姫」(ルドルフ・ジョウオ演出)「贋作・桜の森の満開の下」(野田秀樹演出)「ネネム」「パードレノーストロ」(佐藤信演出・世田谷パブリックシアター)他多数。映画「夢二」(鈴木清順監督)「外科室」(坂東玉三郎監督)他。 |
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吉村 | お疲れさまでした。毬谷さんは、川村さんとは初めてだと思うんですけど、 最初にこの本を読んだ時、どのように思われましたか? |
毬谷 | 何が何だかわからなくて。現実なのか、夢の世界なのか、死後の世界なのか。 読みようによってはどうにでもなってしまう感じがして。これは、字面を追うんじゃなくて、 字面以外のところを考えて、見つけて行かなきゃいけないと。どうしたらいいんだろう?って 感じでしたね。 |
吉村 | 役を作る、ということに関して少しうかがいたいのですが。 |
毬谷 | 私は、本を読んで大事にするのは第一印象なんですね。初めて物語に出会った時の 直感っていうのは、大抵合ってて。役を作る時も作り込むと言うよりは、第一印象、直感で、 ひらめくというか、降りてくるという感覚なのかな。 |
吉村 | 今回は三つの役を演じてらっしゃいますが? |
毬谷 | 私、いろんな声が出ちゃうので、無理なく何人もの声のトーンというのは出せるんですよ。 この前も「源氏物語」の朗読をやったんですけど、17、8人全部声の色を変えてやったん ですね。なので、今回の三つの役というのは少ない方で(笑)子供の声だけでも10バージョン くらい持ってますよ。 |
吉村 | す、すごい。えーと、川村さんはどうですか? |
毬谷 | 川村さんはねー こんなに自由にやらせてくださる方だとは思ってなかったですね。演出家の 中には、伸びてもいない枝を剪定するようなタイプの方もいて、そういうのはつらいんですよ。 今回はもう、のびのびやらせてもらってます。 …私は、自分の親が作家だったということもあって、尊重するというか、作品を大事に思うんで |
(後記) | |
宝塚、お嬢様、天性の女優 いろんなイメージがありましたが、少女のように目を輝かせて 芝居のことを語る毬谷さんは、とても可愛かったのです。 その声を、表情を、間近で感じることができて、シアワセなひとときでした。 |
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