ついに「ウィークエンド
シアター」が始まりました。これから1ヶ月、まさに『クリオネ』なウィークエンドでシアターに超特急です(意味不明) まずは「リーディング公演」。
今回のリーディングは俳優にとって、実はもう立ち稽古が進んでいる中「再び読む」かたちとなりました。既に肉体と連動させ、相手との関係を探りながら戯曲と格闘している私たちにとって、今回の「読み」はどんなものなのだろうと半ば疑心暗鬼な部分もあったのですが、実はこれがとんでもなく有意義な経験になったのですっ
リーディングの稽古をやってみると、あれれ、これはどうにもこうにも長ったるい感は否めないのでは・・・。そりゃもちろんです、私たちは既に実際に動いている相手と稽古をしてきたのですから肉体で得た「間」が染みついています。
しかしリーディングではこれまでに探り合って培ってきた「間」はむしろ長さとして感じられてしまうのです。川村氏より「リーディングはジャズセッションのようなもので、その時々の言葉のテンポやリズムを楽しんでくれればいい」というサジェスチョンを得ます。
よし、これまで立ち稽古で体得した「間」は一度忘れて、今行われている言葉のやりとりのリズムを楽しむように心がけてみよう。あなたはこう出てきたのね、じゃあ私はこう返すわ、こう来るんだったらそれに乗ってしまおう。すると言葉はひゅるひゅると、一筋の糸として紡ぎ合わされ、聞いていてとても心地いいものになりました。実際、前回よりも10分ほど時間が短縮されていました。
そうやって再び読むことを楽しんでみると私たちは、逆に新たな発見を体感することができたのです。実は立ち稽古でもこっちの間合いの方がより立体的でいいのではないか、やはりここはこの間が必要なんだ、となるとここはどうなっていくのだろう、是非稽古で試してみよう、などなど。
「再び読む」ことで一歩引いた客観的な視点で戯曲を捉えることができたこのリーディングは俳優にとって「戻る」ものではなく、まさに「進む」ものになったことは確かです。
また明日から立ち稽古が再開されます。今回の発見はもとより更なる大発見を期待しながら、この「ウィークエンドシアター」は続いていくのです。
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