彷徨亭日乗〜川村毅の日記〜

川村毅
彷徨とは精神の自由を表す。
だが、そんなものが可能かどうかはわからない。
ただの散歩であってもかまわない。
目的のない散歩。
癇癪館は遊静舘に改名する。
癇癪は無駄である。
やめた。静かに遊ぶ。
そういった男である。
■七月一日
No.1681

アトリエ、のぞく。連日大入りだそうだ。

ところで私の頻尿はかなり有名になってしまって、真剣に心配してくれる方もいるのだが、別段腎臓、前立腺等が悪いわけではない。過活動膀胱だと勝手に解釈している。子供のころからそうなのだ。おそらく過活動膀胱だと思う。

■七月二日
No.1682

千秋楽。

見る。涙が出た。当たり前のことだが、もうこの時間は見ているこの瞬間で消えるのだ。ダブルコールで初日と同様に岡本さん、また泣いていてもらい泣きしてしまった。

いろいろな思いがよぎって、終演後数分言葉が出ず。

数分後、なにもなかったような顔をして表に出る。

モリヤで打ち上げ。わいわいとおいしい料理が出る。

若手の出し物に、原島氏が真剣なヤジを飛ばすので驚いた。

芝居が芝居だっただけに、自身の70年代の血が騒いだのだろうか。

■七月某日
No.1683

こうした時間などないはずなのだが、終日ぼっとしている。

■七月某日
No.1684

京都入り。

大学によってから京都の馴染みの飲み屋に行く。

■七月某日
No.1685

いよいよ『怪奇大作戦』の稽古は佳境だ。

今回は恐怖をテーマにしたオムニバス三作でそれぞれ学生が作・演出をしている。

三作それぞれ違うテイストだ。

みんな真剣に取り組んでいる。ただ、まだ時間を守る、時間通りに来るという大事さがわかっていない。

会議。

■七月某日
No.1686

昨日に続いて昼休み、キャリアデザインの面談。

北朝鮮のミサイル発射に、京都にいる場合かとも思うが、私が何をできるわけではない、当たり前だが。

授業。

帰京。

■七月某日
No.1687

いろいろ雑事。

■七月某日
No.1688

執筆の準備。つまり、準備で終わってしまったということだ。

■七月某日
No.1689

なんやかやと用事をこなして京都入り。

スタジオをのぞく。セットが上がっている。学生ら稽古に余念がない。真剣だ。もっと演技の基礎などを教えたいところだ。

ホテルは祇園祭の週であるということか、わいわいと人が五月蠅い。

■七月某日
No.1690

場当たりが始まるが、はっきりいって段取り悪くなかなか進まない。

舞台監督は今にも泣きそう。

十時退出。

■七月某日
No.1691

場当たり、昨日に比べるとスムーズに進み、さらに夕刻より通しを二回やる。

十時退出。

■七月某日
No.1692

二回通し。二回目の通しで舞台撮影の特別授業で宮内勝氏、学生数人を引き連れて登場。で、数人が舞台にカメラを構える。

本番。

実を言えば今回私は『世にも奇妙な』のタモリのようなナビゲーター役で出演しているのである。

ま、無事に終わる。照明、音響のオペの子らはミスをしたとびーびー泣いている。

第三エロチカの元劇団員香取早月が見に来ていた。

■七月某日
No.1693

下鴨神社を散策し、スタジオをのぞく。

稽古をしている。

会議。

本番。

無事に終わる。よくできました。

四条にいって祇園祭の鉾をちょいとのぞこうと軽い気持ちで向かったものの、人ばかりですぐに後悔し、脱出を試みるが、簡単に人波はなくならず、車の通りは現れない。

ようやく脱出し、飲み屋に行き、鱧の柳川鍋、鶏、賀茂茄子、鯖寿司などを食べて人心地つく。

■七月某日
No.1694

午前中、背中をマッサージ。こりこり。

一時、大学で打ち合わせ。

四時、公演の反省会。

六時、打ち上げ。

「ゴメン、隣の男のワキガがすごくて集中してみれんかった!」

というアンケートに大爆笑。

これ書いた女、誰だ?

本番中、舞台に心霊みたいなものが見えたと書いているのは香取だった。なんかかわらんなあ、こいつ。

例年ならばこれで風のごとく去り、大学に来るのは来年の前期という男なのだが、今年からそうはいかなくなった。

■七月某日
No.1695

伏見稲荷を散策。

帰京。

■七月某日
No.1696

テルメ小川で足底マッサージなどを受け、やっと人間に戻れた気分に浸る。

■七月某日
No.1697

片付け。

■七月某日
No.1698

午後京都入りし、会議に出て、すぐ帰京。

■七月某日
No.1699

朝日カルチャーセンター。控え室で旧知の編集者と会う。彼は小説執筆指導だ。

こちらは今回、私のなかで活字出版されていない戯曲『クリシェ』を取り上げ、演じてみようというわけだ。

終了後、早足で新宿駅まで行き、東京から最終の新幹線に飛び乗る。

京都に向かう。

■七月某日
No.1700

コミュニケーション入試。

■七月某日
No.1701

コミュニケーション入試。

終了し、0時近くまで採点。

■七月某日
No.1702

帰京。

早速いろいろ雑事。

■七月某日
No.1703

二俣川少年少女戯曲講座。

今年でこの講座も三回目。どういう作品が仕上がるのか楽しみだし、最後のリーディングでは五大路子さんが参加してくださる。心強い。

■七月某日
No.1704

戯曲講座続いて二日目。

終わって新横浜駅から京都入り。二都はともにしょぼしょぼと小雨。

■七月某日
No.1705

午前中、コミュ入試判定会議。途中携帯がないことに気がつき、ホテルに忘れたかと大パニック。

会議後鞄の中身を全部開けると、あった。

新幹線で帰京。すぐに朝日カルチャーセンター。

■七月某日
No.1706

早起き。もういろいろなことでしっちゃかめっちゃか。

夜、久米川阿波踊りを見る。

■七月某日
No.1707

早起き。

もうしっちゃかめっちゃか。

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