2004.11.17-23 サイスタジオコモネA | |
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We will witness the new form of the Hamlet clone. ハムレットクローン稽古場レポート2 (C)宮内勝 今回は、稽古場スタッフとして参加している日大芸術学部演劇学科劇作コースの時枝がお送りします。 研ぎ澄まされたハムレット 五年前に初演されて何度も公演を重ねてきているハムレットクローン。複数の海外公演の実績もあり、つい最近、ブラジル公演を終えたばかりのハムレットクローン。そんな経緯がありながらも、稽古場は常に瑞々しい緊張感で満ちています。ピンとはりつめた糸がピンと天井から床下まで何本も何本も通っているかのようです。この公演に初めて参加させていただいた私は、毎日、息が苦しくて仕方ありません。ただ、その息苦さは、「苦しさ」ではありません。そこに在るハムレットクローンを目の前にして「息もできない」という心地良さです。通常のストレート・プレイとは違った全く方法論で、「演劇」という固定観念を様々な角度から見つめなおすプログレスな創造の現場に私は今、ひっそりと身を震わせています。 ハムレットクローンの現在出版されている戯曲と、今回の公演用の戯曲では、同じ作品でも違う箇所が多々あります。回数を重ねる事により、常に進化を続け、より台詞のひとつひとつが研ぎ澄まされたものになっているという証明でもあります。おそらく初演よりも上演時間も短く観易いものになったとは思いますが、ただシンプルになった「以上」の「異常」が、この作品の源流にあると私は確信しています。 (C)宮内勝 集合するハムレット 稽古場で時間通りに集まった役者さん達は、入念にストレッチをはじめます。それはストレッチとは思えない程、しっかりとした運動です。それもそのはずで、ハムレットクローンは、激しい動きを必要とする芝居です。少しでも油断したら怪我をしてしまうので、ストレッチはなにより大切な稽古要素なのです。 そして、いよいよ芝居の稽古がはじまると、稽古場はハムレットが住むハムレットの世界に切り替わります。まさに劇場という名の異空間。 「泥棒」の台詞で幕があがります。 「誰だ?だと?お前こそ誰だ?」 まさにハムレットクローンという作品の懐疑性と混乱を一心に背負った台詞です。この台詞から観客は物語の迷宮を彷徨う事になるでしょう。 躍動するハムレット 稽古は前半と後半に分けられます。前半は主に芝居の稽古。役者さん達は、言葉との格闘をします。休憩を挟んだ後半は、動きとの格闘、ダンスや檻を動かすシーンの稽古にはいります。ハムレットクローンの振付を担当していただく飯田陽子先生のもと、役者さん達は新たな緊張にうつります。飯田先生は、観客に見られる事をとても意識していると言葉の隅々から感じ取れます。群集で動くシーンなど、大勢でのシーンは、どうしても「個人」の意識が「見られる」まで足りていない部分があります。そこをきちんと集中させる事によって、シーンに芯が確実に通りだします。まさに飯田マジック。その過程を稽古場で体験できる私は、とても幸せ者です。 未来を見続けるハムレット ハムレットクローンの公演場所は、サイスタジオコモネA。池袋駅から有楽町線で三駅目「小竹向原」からすぐです。劇場の1Fには、おしゃれな雑貨屋さんと、かわいいお花屋さんもあります。上演前、上演後にコーヒー、ビールが飲める小粋なカフェもあります。公演日時は、11月17日から23日まで。チケットは好評発売中です。 ハムレットクローンは、また新たな変化を遂げようとしています。稽古は、今現在も進行中です。きっと、みなさんのご期待に沿える作品になるでしょう。是非、この時代を生き、この時代で苦悩するハムレットの姿をご観劇ください。 ◇ ご予約は サイスタジオ tel.03−5375−1118 sai@saistudio.net まで! ご予約順に整理番号をお取りしておりますのでお早めにお申込ください。 ◇ 「公開GP」は残席僅か! ダメだしまでも公開しますので演劇の学生さんなども是非どうぞ。 上演時間1時間10分一幕です。 * 五年に渡ったこのプロジェクトもこれで一区切り・・・お見逃しなく!! |
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